エスカルゴ G20系のカタログ情報。エスカルゴ G20系のエンジン、トランスミッション、内外装の仕様、燃費情報など詳細なスペック情報を、最新グレードから過去モデルまで、あなたの欲しい情報がどこよりも詳しく探せます。
日本がバブル景気に沸いていた1989年1月、2年間の受注生産という形態で発売されたエスカルゴ。その愛嬌あるスタイリングがすべてを物語っているように、車名の由来はフランス語で言うところのカタツムリにある。開発コンセプトは「価値観の多様化に対応し、現代人にも受け入れられるファッショナブルなクルマ」「思いがけない出会いを感じさせ、街角の風景に溶け込むオシャレなデザイン」「ビジネスだけではなくレジャーに使っても楽しい新ジャンルのクルマ」といったところで、同年代に登場したBe-1やフィガロ、パオなどと同じパイクカーの仲間と言っていい。ベースは初代K10マーチで全長3480mm、ホイールベース2260mmと、今どきの軽自動車並みといえるコンパクトな設計がウリ。そのボディと4.7mmという最小回転半径を活かし、狭い路地などでは高い機動力を発揮する。エンジンは1.5リッター直4で73psを発生。パワーは控えめだけど実用トルク特性に優れ、街中ではじつにキビキビ走った。のちに登場するトヨタファンカーゴも同じようなコンセプトを持っていたが、日産、そしてエスカルゴは10年も早くそれを実現していたという意味ではるかに革新的だったのだ。
ルーフ形状がノーマルか、それとも大きな開口部を持ち開放感満点のキャンバストップか。2種類用意されるグレードの違いはその1点だけに集約されている。その他、搭載されるエンジンやトランスミッション(3速AT)、FFのみという駆動方式、装備などに至っては完全に共通のため、事実上エスカルゴはシングルグレードと言っても差し支えないほどだ。ちなみにラゲッジフロアはフラットで、サイドパネルもほぼ垂直に切り立っているからボディサイズからは想像できないほどの荷室容量を持ち、使いやすさも上々。日産がラインナップしたパイクカーの中でも唯一、商用車として設計されていることが随所に見て取れる。もちろん、それだけに遊びグルマとしての資質も十分に兼ね備えていると言っていい。また、センターメーターやインパネシフトの採用で可能になった左右ウォークスルーなど、今時のミニバンでは当たり前になっているメカニズムがすでにエスカルゴでは実用化されていた……という先見の明にもオドロキを隠せない。デビューから15年以上が過ぎて、やっと時代が追いついたといった印象だ。
飛び出したヘッドライト、緩やかな弧を描くルーフライン、ガラスを廃したサイドパネルなど、外観のデザインは他に類を見ないほどファニーで個性的。また、センターメーターを中心とした内装も、機能一辺倒になりがちな商用車とは一線を画す仕上がりを見せる。2年間の受注生産で約1万600台が販売された。
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